太陽光発電システムの中心になっているのが、太陽電池です。
太陽電池は、太陽の光エネルギーを吸収して直接電気に変えるエネルギー変換素子です。シリコンなどの半導体で作られており、この半導体に光が当たると、日射強度に比例して発電します。
「電池」という名前がついていますが、電気をためる機能はありません。
ちなみに、太陽光発電は英語ではPhotovoltaic(PV)power generationと呼ばれています。
現在最も多く使われている太陽電池は、シリコン系太陽電池です。この太陽電池では、電気的な性質の異なる2種類(p型、n型)の半導体を重ね合わせた構造をしています。
太陽電池に太陽の光が当たると、電子(-)と正孔(+)が発生し、正孔はp型半導体へ、電子はn型半導体側へ引き寄せられます。このため、表面と裏面につけた電極に電球やモータのような負荷をつなぐと電流が流れ出します。
変換効率とは、太陽電池に入射した光のエネルギーのうち電気エネルギーに変換した割合を表す数値で、下記の計算で求められます。
つまり、太陽電池モジュール1m2当り、1kWの光エネルギーを何%電気エネルギーに変換できるかを表します。
(例) 変換効率が10%とは、晴天時の地上で1kW/m2のエネルギー(日射強度の標準としています)があり、このエネルギーを1m2の太陽電池に照射したとき、太陽電池の発電電力が100Wとなることを意味します。
■シリコン系 | ■化合物系ほか※ | |
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結晶系 | 単結晶シリコン 多結晶シリコン ヘテロ接合型 |
Ⅲ‐Ⅴ族系 |
薄膜系 | アモルファスシリコン 薄膜多結晶シリコン |
CIS、CIGS、CdTe、有機薄膜、色素増感など |
※有機化合物及び色素増感を含む。
太陽電池のセル、モジュール、アレイ太陽電池等の構成単位には「セル」「モジュール」「アレイ」があります。