先進事例その2

先進事例その2 – 地域に「安心」と「信頼」を。
レノバが目指す、Non-FIT事業のカタチ

 再生可能エネルギーの主力電源化に向け、地域との共生や長期安定稼働がこれまで以上に求められています。 株式会社レノバ(以下、レノバ)は、「グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し、枢要な社会的課題を解決する」というミッションのもと 、FIT制度を活用したメガソーラー事業から、現在はNon-FIT(非FIT)事業へとその領域を広げています 。
 本稿では、レノバが推進するNon-FIT事業の概要と、新たな制度である「長期安定適格太陽光発電事業者(以下、長期適格事業者)」認定を目指す意義、そして私たちの根幹にある地域共生への取り組みについて紹介します。


1. Non-FIT太陽光発電事業の概要:
      小規模・分散型の発電所を束ねる国内最大級の事業展開


 レノバは現在、固定価格買取制度(FIT)に依存しないNon-FIT太陽光発電事業を強く推進しています。その最大の特徴は、耕作放棄地などの未利用地を有効活用する「小規模・分散型」の発電所を多数集約する点にあります。大規模な土地造成を伴わないため、景観や環境保全に配慮した開発が可能です 。
 「中期経営計画2030」において、レノバは2030年までにNon-FIT太陽光発電事業全体で設備容量0.9GW(900MW)の体制構築を目指しています 。  この計画における中核的な取り組みの一つとして、直近では連結子会社を通じ、約1,300カ所、計170MW-DC規模の事業開発資金として、総額223億円のプロジェクトファイナンスを組成しました 。これはNon-FIT太陽光事業としては国内最大規模であり 、レノバが目指す巨大な供給網構築に向けた重要な一歩となります。
 また、2025年9月末時点で完工済の設備容量は76.6MW-DCに達しており、長期適格事業者の認定要件の一つである「競争的な環境下での太陽光発電事業の実績(50MW-AC)」 の達成に向け、着実に実績を積み上げています 。
 一方で、この事業モデルには、環境負荷を低減した開発が可能である一方、膨大な数の拠点管理という課題も伴います 。これに対し、レノバはDX化を積極的に推進。これまで培ったエンジニアリング力に加え、運営業務のデジタル化・自動化や遠隔監視システムの高度化を図ることで 、分散した無数の電源を効率的かつ適切に一元管理する体制を構築しています。


2. 「長期適格事業者」を目指す目的:
      業界全体の課題解決と事業戦略の合致

 レノバがこの認定取得を目指す最大の目的は、本制度の趣旨と当社の成長戦略が合致するためです。
 昨今、小規模太陽光発電所においては、施工品質のばらつきや、安全性への懸念、事業終了後の廃棄問題、地域とのコミュニケーション不足などが課題として指摘されています。「長期適格事業者」の認定制度は、こうした課題を抱える小規模太陽光発電所を責任ある事業者が適切に集約・管理するための重要な枠組みであると認識しています。
 当社は「中期経営計画2030」において、小規模太陽光を集約し巨大な供給網を構築していくことを重要な成長戦略と定めています。そして2030年代以降に顕在化しうる課題に対し、当社も積極的に取り組むことで、自社の成長のみならず、太陽光発電業界全体の信頼性向上と課題解決に貢献できると考えております。


3. 地域共生への取り組み:徹底した「対話」と「品質」
      ① Non-FIT事業における地域共生


 レノバは、これまでの事業開発において一貫して「地域との対話」を最重視してきました。Non-FIT事業においても、その姿勢が変わることはありません 。耕作放棄地などの未利用地を有効活用することで、大規模な造成を避け、地域の景観や環境保全に配慮した開発を行います 。
 また、小規模な発電所であっても「30年間の長期安全運用」を見据え、徹底した品質管理を実行します 。地域住民の皆さまの安心・安全を最優先し、パートナー企業と連携しながら、地域に信頼される発電所運営を目指しています 。


【レノバの開発する小規模太陽光発電所】


     ② メガソーラー事業で培ったDNA


 私たちがNon-FIT太陽光事業においても高い品質と環境配慮を約束できる背景には、これまでのメガソーラー開発で貫いてきた、「地域の自然の恵みをいただいて事業を行っている」という基本的な考え方があります。
 例えば、当社が保有する「軽米西・東ソーラー発電所(岩手県)」では、地形や自然を最大限に残す設計を採用しました。山の斜面を活かすことで外周フェンスは長距離に及びましたが、結果として残地森林率は50%近くを維持しています。
 「四日市ソーラー発電所(三重県)」では、建設に伴う地域生態系への影響を最小限に留めるため、専門家とともに、発電所に隣接した場所にビオトープを設置しました 。そこでは地域の皆さまとともに希少生物の移植活動を実施するなど、現地に生息する生物の保護と地域交流を両立させた開発を行っています 。
 さらに、運転開始後も地域社会との繋がりを大切にしています。環境学習施設「ミレットパーク・ソーラー館」への協力や、「ちば環境学習応援団」としての活動(富津ソーラー発電所)など、次世代への教育支援や地域イベントへの参加を通じて、地域の皆さまとの絆を深めてまいりました。 これらメガソーラー事業で確立した「環境配慮」と「地域共生」の基準を、Non-FIT事業という新たなフィールドでも標準仕様として展開しています。


【四日市ソーラーのビオトープ】




【ミレットパーク・ソーラー館での環境学習活動】


4. 今後の展望


 「第7次エネルギー基本計画」において、太陽光発電は2040年に現在の3.6倍の導入量が目指されるなど、その重要性は増すばかりです 。適地不足により、今後は耕作放棄地などを活用した小規模分散型電源の重要性が一層高まります 。
 レノバは、「中期経営計画2030」において、2030年までにNon-FIT太陽光発電事業の設備容量を0.9GW-DC(900MW)まで拡大するという目標を掲げています 。 長期適格事業者としての認定を目指す取り組みを通じて、事業者としての規律を自ら高めるとともに、地域に根差し、誰が運営しているかが明確で安心できる再生可能エネルギー事業を全国に広げてまいります。 需要家の皆さまの脱炭素化ニーズに応え、業界の模範となるような事業運営を目指しながら、日本のカーボンニュートラル実現に貢献してまいる所存です 。


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株式会社レノバ 自然と、あなたと、ともに未来へ。